当院の大腸内視鏡について

当院の大腸内視鏡について 2017-10-03T22:56:15+00:00

近年日本では食生活の欧米化、ライフスタイルの変化により、大腸癌が増えており、癌に関する最新統計では部位別罹患数で一位、死亡数で肺癌に次いで二位となっています(男女合計、それぞれ2012年、2015年のデータ)。しかし、大腸癌は一般的に他部位の癌に比べ進行が遅く、早期発見によって完全治癒が高い確率で期待できる癌でもあります。また、多くの大腸癌は「腺腫」という「前癌状態」を経て癌になることが知られており、この腺腫を事前に取り除くことで発癌を予防することが可能です。こうしたことから、厚労省は40歳からの定期的な大腸癌検診を推奨しています。そして、現在この癌/腺腫発見のためのゴールドスタンダードとなっている検査が大腸内視鏡(大腸カメラ)ですが、痛みに対する不安感などから受けることを躊躇される方も少なくありません。この問題に対処するために、当院では「鎮静下水浸法による無痛内視鏡」を行っています。

当院では、鎮静剤を使っての内視鏡検査が一般的である欧米出身の患者さんが多数を占めていることもあり、原則、完全鎮静下で検査を行っております。基本的に、ポリープ切除(ポリペクトミー)などを含め、全ての処置は患者さんが眠っている間に行われますので痛みを感じることもありません(ご希望があれば鎮静剤なしでの検査も可能です)。

また、当院ではオリンパス社の最新機器を用い、東大の後藤利夫先生が開発された「水浸法」での検査を行っています。この技術は従来の内視鏡挿入法(空気法)に比べ、痛みが少なく、かつ安全な挿入法とされ、テレビや新聞、雑誌など各種メディアでも紹介されています。さらにこの「水浸法」は「空気法」よりも腺腫の発見率において優る、とする論文も海外では発表されています。

加えて当院では、一般的な空気のかわりに二酸化炭素を大腸観察時に使用しています。二酸化炭素は通常の空気に比べて約200倍速く体内に吸収され放出されるという特性を持っており、それにより従来訴えの多かった検査中、検査後の腹部膨満感/不快感が軽減されるとされています。

大腸内視鏡を躊躇させるもう一つのハードルが、検査前に大量(約2リットル)の下剤を飲まなくてはならないことだとされます。その問題を解決するために、当院では上部内視鏡(胃カメラ)を用いて下剤を直接胃・十二指腸に注入する方法(RELAX Method)も採用しています。通常、下剤注入後2~3時間で検査可能な状態となります。

大腸癌検診の40歳以上の受診率は現在約38%で、国が目標とする50%をいまだ下回っています。私たちは安全・安楽な検査を追求することで、ひとりでも多くの方に検査を受けていただき、「大腸癌死撲滅」の目標を達成できるよう日々努力しています。

検査にご興味をもたれた方はぜひお気軽にお問い合わせください。